ふいに出会った店でさりげないもてなしを受けるのがうれしい。朝、昼、晩と続けて食べてもいいと思うくらい、本当にお寿司が大好き。子供の頃から酸味のあるものが好きで、お酢を何にでもかけたり、時には飲んだりもしていた。
母が料理好きで、具材がいっぱい入った太巻きやちらし寿司、おいなりさんをよく作ってくれて、家族みんなで食べた。外食する時もお寿司屋さんに行くことが多く、お寿司と聞くと家族の温かいだんらん風景を思い出す。
大人になって外でお寿司を食べることも多くなり、銀座のお寿司屋さんにもよく行くようになった。銀座には老舗もあれば新しいお店もあるが、本当にふらっと入ってみる。前もって予約を入れると、仰々しく迎え入れられて特別扱いされるからだ。それがとても嫌なので、あまり目立たないようにして行く。
お店を評価する基準はいくつかあるのだが、まずチェックするのはガリ。ガリが美味しいお店っていい。赤みが強いもの、甘いもの、ふにゃふにゃしたものは絶対に駄目。本当に薄くシャキっとシライスされていて、甘さを抑えた酸っぱさがあるものがいい。
ガリがOKだと、お寿司を握っていただくのだが、まず頼むのがコハダ。これがないとがっかりして、あまりお寿司を頂かないで帰ったりすることもある。マグロも大好きだが、頂くのは赤身か中トロ。数の子やトビッコといった、プチプチっとした食感ものも好き。
庶民的なので、一人前が何万円にもなるお店は、どうも敬遠してしまう。そういうお店に連れて行っていただくこともあるが、ふっと路地を入ったところにさりげなく入口があって雰囲気が良く、知る人ぞ知るみたいなお店も銀座にはたくさんある。そういったお店できちんとおもてなされると、「ああ、すてきだな。居心地がいいな」と思う。
昔は、1人で三人前くらい食べていたが、今はせいぜい十二貫。おいしいものを少量頂くという食べ方に変わった。お寿司屋さんに行くと、自然とゆっくり食事ができる。友達といろんな話をして楽しんで、とてもリラックスできるのがいい。
鮨の愉しみ Adventure Eco Divers